こんにちは、四姉妹で両親を介護した長女のゆるねえです。
2021年に進行性核上性麻痺があった父、2023年春に認知症の終末期であった母が亡くなり、20年に及んだ親の介護は終了となりました。
バタバタと葬儀、納骨、相続等が終わり、長年の父母の介護についてたらればしたり悔んだり。でも今は、両親の介護を通して家族のきずなが強まったことに感謝しています。
大変だったことも、次に同じことが起きたときは冷静に対処できたりと、自分の経験値が上がった!と思うようになりました笑
さてさて久しぶりの記事になってしまいましたが
今回は車イスやベッド上で姿勢調整が必要になった時に、とっても役立ったモノ2つと、本についてご紹介します。
実家にあった使い古しのタオルやクッション
イスや車イスに座ったときのシーティング(イスに座った姿勢を適切な状態に整えること)や、ベッド上でのポジショニング(寝ている時の姿勢を適切な状態に整えること)で、
一番重宝したものは
「実家にあった使い古しのタオルやクッション」
でした。
これは父の写真です。(初めての誤嚥性肺炎から復活したけど、自分で起き上がる、立つことができなくなった時期)
我が家の父母は物を大切にしてまして…笑
古びたものがたくさんありましたよ。
介護のためのグッズではなく、どこにでもあるモノですが、侮るなかれです。
実家の押入れにある使わない、いらないモノを捨てちゃいたい!の気持ちをおさえ、あとひと仕事してもらいましょう!
次はこれらのモノを使ってよかった点2つをご紹介しますね。
使って良かった点その1:自由自在に形を変えられる
まず1つ目です。
使い古してちょっとかたくて薄くなったバスタオルは自由自在に形を変えることができます。
くるくる巻いて筒状にしたり、折りたたむことで厚さを調整できる。
フワフワの新品タオルでは変形してしまい身体を支える役割にはなりません(褥瘡や傷を保護するときには使えそうですが)。
新品でもかため生地であれば、それでもよいのですが、次に書いてある2つ目のようなこともありますよね。
使って良かった点その2:汚れても惜しくない
排泄物が漏れてしまったり、食べこぼし、吐物等で汚れてしまっても使い古しですから惜しくない。現状復帰が無理だったらさっさと捨てちゃえばいいのです。
捨てても未練がないのでくやしさゼロ。
疲れているのに汚れたものを洗わないといけないストレスはつらい。いそがしい介護生活はゆとりある気持ちや時間をもつことがなにより大事ですから。
特にわたしは面倒くさがり(笑)
ザブザブ洗えて、汚れがひどければ捨てちゃえーってものは気が楽でした。
そういえば私の友達はリハパンツ嫌がる父で、布パンツも失敗で汚したら捨ててパンツ代すごくても父本人の年金だからと割り切ってたよ笑
そうそう心の状態を軽くするために、ある程度割り切ったり開き直ったりすることが必要なのが在宅介護!
使い方のイメージ紹介
使い方のイメージをもう少しお見せしたいので、夫の実家で使えそうなモノを探してみました。
押入れにたくさんの古いモノたち笑。下は古い敷布団パッドです。
こちらを…
クルクル巻いて車いすの隙間に差し込んだり
また、半分だけクルクルまいて
平面は車イスの座面や背面にあて、クルクルの部分は傾きのあるほうの支えになったりと、自由自在ですよ。古いバスタオルと同じです。
進行性核上性麻痺があった父が、イスや車イスに座ると身体が傾くようになった時、身体の状態にあった車イスに変わるまで、家にあるタオルを使って工夫したなー。
他にもベッドで寝ている時に自分の唾液で咽せはじめ(嚥下障害の始まり期)、クッションやバスタオルを使って軽く横向きになってもらったり。
病気が進んで、寝ていることが多くなったときはいろんな目的のポジショニングで使いましたね。
病気の進行具合によって必要な介護用品や福祉用具は変わります。せっかく新品のものを買って使ってみたけど、1.2回しか使わなかったってこともあるかも。
それならPT、OT、STさん、看護師さんと相談しながら、家にあるものを工夫して使いたい。そしていつも同じ状態のモノを使うようになった時に最適な形状やかたさのクッションを購入するほうが経済的です。
そういえば、父がベッドに座っている時姿勢を保てなくて後ろに倒れてしまった時があったよねー
あの時はベッドの手すりに頭をぶつけてちょっと出血してたんこぶできたね。ぞーっとしたよ。前日まで座位を自分で保てていたのに
それからはベッド柵(サイドレール)のまわりにクッションを隙間なく置いたね。ベッドに座った状態からどんな倒れ方をしても頭を保護できるようにね。
進行性核上性麻痺は派手に倒れて頭をぶつける。
頭を保護するために、ぶつけそうなところをバスタオルで巻くのも安心です。介護用品のサイドレールカバーもあるけど、代用できるものは何でも使っちゃいましょう!
夫の実家にあったモノでこんなものもありました。
下は古い枕の数々
これも体を側臥位(横向きの姿勢)にする時や腕や足を乗せたり抱いてもらったりと大活躍しそう。低反発から高反発のものまでありますが、かためのものをよく使いました。
最後に、とっても役立った本の紹介です。
本の紹介「写真でわかる拘縮ケア」
こちらの拘縮ケアの本は
私のバイブル的な本のひとつ。写真や図が沢山あってわかりやすい。
今、身体の〇〇にクッションをいれるのは何のため?が、はっきりわかっていないと、よかれと思って使ったクッションが、実は拘縮を悪化させてたってこともあるかもです。
例えば、緊張をやわらげリラックスのためと思ってクッションの上に腕や足を置いたら、フワフワすぎて動きづらくなり、かえって身体が緊張してしまったなどなど。
介護を受ける人がどんな状態であるのか
「原因」と「根拠」を学び理解すること。
このいちばん大事なことを具体的に学べる本です。
でも難しくてついていけない本ではないのですよ。家族が介護するときの無理をしない範囲の優先順位も載ってます。
毎日の身体の状態や緊張はかわります。身体を支えるのがタオル1枚で済むときもあれば、大きめのクッションになるときも。
ですからその時にその人にあった介護グッズを、専門職さんとケアの理由や何の予防であるかを共有していくのが大事ですね。
同じ病気でも病気の状態は千差万別。病気の進行も人それぞれ。
今予防したいことが何なのか。褥瘡?拘縮?頭の保護?痰をだしやすくするため?など目標が違えば、使用するクッションのかたさや形状は変わります。
新品のモノを買う前に、使い古しのモノたちを役立つモノに変化させてみませんか?
参考になったよ、という方は、以下ポチッとしていただけると励みになります!
▼▼▼
にほんブログ村
四姉妹と在宅介護をした体験談は、今後も掲載していきます。他の記事も、ぜひご覧ください♫
コメント