こんにちは、四姉妹で要介護5の母を在宅介護している、長女のゆるねえです。
今回の記事でお伝えするエピソードは、前回に引き続き、進行性核上麻痺という神経性の難病を患っていた父のこと。(父は2021年に他界しました)
発症後4年目の2017年に、父が夜中にひとりで外に出て転倒し、家族が知らないうちに救急車で病院に搬送されていた事件をお話しします。
救急搬送2回目の出来事です。父が発病してからの経過はこちらの記事にまとめています。
進行性核上性麻痺に限らず、転倒しやすい人の在宅介護をしている人には身近に感じてもらえるかも。我が家が後から感じた注意点等、参考になれば幸いです。
「父がいない!」と探したら病院にいた驚きの出来事
前回の記事では結婚式(2016年)での転倒エピソードをお伝えしました。
上記の記事に書いた四女けろたんの結婚式から約半年後(2017年)のこと。
ある日、朝早い時間の仕事だった私は、いつものルーティンで昼の休憩時間に四姉妹のグループLINEを確認しました。すると驚きの写真が!!
病院のベッドで照れくさそうにしている父。その時の病院での写真は保存期限が終わってしまいお見せできないのですが(残念!)、どうやら事の顛末は、以下のとおりでした。
- 父は真夜中にひとりで家から外に出た
- マンション入口の階段付近で転倒し、倒れて動けなくなっていた
- 通りがかったご近所さんと、パトロール中の管理会社スタッフさんが発見
- 救急車を呼んでくださり病院に救急搬送された
実はその時私の次女(10代後半)が実家に泊まっていたのですが、父が外に出たことに全く気づかなかったそうです(帰宅後部屋を真っ暗にして耳栓して寝ていた)。
ご近所さんは父を知っていたので、何度もドアホンを鳴らしてくれたそうですが、孫娘(私の次女)は爆睡中^^;。誰も家に居ないと思ったご近所さんは、救急車を呼んでくれたのです。
そして朝様子を見に立ち寄ってくれた妹もよが、父がベッドにいないのを発見。私の次女を起こし、グループLINEで姉妹に連絡。外を探し周り、その後管理会社さんから事情を聞き、病院に駆けつけてくれたのでした。幸い父は打撲だけですみ、その日のうちに退院したのでした。
ご参考までに、退院した頃の父の写真はこんな感じです。自宅で、ベッドの端に座って食事している様子です。
当時の父の病状は
父のその時の病状はこのような感じでした。
- 思考がゆっくりで返答に時間がかかる
- しゃべりにくい
- バランス良く歩けない
- ひとりでは立ち上がれない
通りがかった人が声をかけても上記の状態なら、この人は意識が無い!大変だ!救急車呼ぼう!と思いますよね。ご近所さん、管理人さんありがとうございました。
父はなぜ外に出てしまったのか?
さてさて、なぜ父は夜中に外に出てしまったのでしょう。
妹ちゅうちゃんが父に聞きましたが、自分でもわからないようでした。
でも、私には憶測ですが思い当たることがひとつありました。当時同居していた孫娘(私の次女)がまだ帰っていないと思い込み、心配になって外に出てしまったのかも!と。
私は前日に「娘をよろしくねー」と明るめの声で父に電話をしたのでした。
内心病気になり落ち込んでいるだろう父。父は長男、家長として、周りから頼られる存在であった人です。まだまだお父さんが頼りだよと伝え自信を回復してもらいたかったのです。
父は孫を預かる責任感で頭がいっぱいになっていたことでしょう。
そんなことはつゆ知らずの孫(私の次女)は遅めの帰宅時に父が寝ていたので声をかけず、別室で真っ暗にして耳栓までして(泣)寝てしまったのでした。
父は父で、起きたらまだ孫が帰ってきていないと思い込み、外に探しに行こうと思ったのかもしれません。
そのちょっとした行き違いが、事を大きくしてしまったと、かなり凹みました。
その頃の父は、目が見えずらい、しゃべりにくいという訴えあり、自分で自分のことを「バカになってきた」と言う時もありました。この病気は病識があまりないと言われることがあります。結婚式の時も同様でしたが、父は歩ける!と思ったら、リスクを考えずぐんぐん歩いてしまう傾向があったのです。
妹たちは、私の憶測が原因とは限らないと、なぐさめてくれました。今思えば、病気になって出来ないことが増えても、心配症で責任感の強かった父の存在を強く思えた出来事でした。
でも、でもです。その時私は北海道に住んでいたので、実際に現場で動いたのは妹たちです。
父を探したり病院に飛んで行ったり救急車を呼んでくれたご近所さんへのお礼や退院等飛び回ってくれたことに感謝です。ほんとに。
今振り返ると、介護において、ご近所さんと顔見知りでいることは大事ですね。倒れていた父を見つけた人が、父だと気づいてくれたお陰で、救急搬送先にすぐにアクセスできました。
服などに名前を書いておく等はよくある対策だと思いますが、近隣との交流を保っておくのも安心だなぁと思いました。
おわりに
私が印象に残ったふたつの転倒事件をお話ししましたが、妹3人と話したら、あんなこともこんなこともあったね!と、転倒エピソードが湧いてくるでしょう。
父は元々かなりの頑固オヤジ。まだなんとか歩けたこの時期は、子どもの言う通りになる気はありません。自分から助けてくれとは言わない(笑)「これでいいんだ。必要ない」と、怖い顔になること多々。
何をするにも父の許可が必要で、手すりひとつを取り付けるにも時間がかかりました。辛抱強く説得してくれた妹たちには感謝です。(私とはすぐケンカになっちゃう)
そして少しずつ病気を受け入れた父の気持ちを推しはかる事は家族にもできません。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
当ブログでは、進行性核上性麻痺の父と、認知症の母の介護について参考情報を掲載しています。他の記事もご覧いただければ幸いです。
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